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2025年4月11日金曜日

動名詞(3)c-2 不定詞を目的語にする動詞① 59ページ①

 

59ページに進みましょう。c-2不定詞を目的語にする動詞です。

 

不定詞を目的語にとる動詞は、「希望する」とか「期待する」のような「頭の中でする」動詞が多いです。そのあと「動詞感が強い」不定詞がきます(不定詞は動詞だと言い張るネイティブの話を以前しましたね。私はさすがにそこまで言えないので「不定詞は動詞感が強い」と言い換えてます)。『動きの無い頭の中で行われる動詞+「動詞感が強い」不定詞』ということです。やっぱり、英文に動詞は一つだけってのがルールなので、「動詞感が強い」不定詞が目的語にくるなら、できるだけ動詞感が弱い頭の中で行われる動詞とセットにという感覚なんです。


もちろん不定詞の「未来イメージ」も忘れないでください。不定詞を目的語にとる動詞の後には、「これからすること」が不定詞になって続きます。一つずつ見ていきましょう。

 

 

wantは、want to のかたちでよく見かけますね。中学レベルです。「~したい」なんて訳されます。

 

目的語になる不定詞は名詞的用法(目的語になれるのは名詞・代名詞のみでしたね。「?」が頭の中に浮かんだ人には八品詞の復習をおススメします)ですから「~すること」と訳すと「~することを欲する」などと現代の日本ではなかなか使わない変な日本語になってしまいます。

 

「ゲームしたい」とか「バスケしたい」のように「動詞感が強い」不定詞が続きます。ゲームもバスケもまだしてなくて「これからすること」なので「未来イメージ」にも合致します。

 

 

次のhopewishも同様です。「希望する」とか「願う」のような「頭の中でする」動詞です。そのあと「動詞感が強い」不定詞が続くのは自然な流れです。「(これから~すること)を希望する」とか「(これから~すること)を願う」のように「未来イメージ」もしっくりきます。

 

 

次のplanに進みましょう。「計画する」という意味ですね。「計画する」という言葉自体が「あることをするために、あらかじめ方法や順序を考える」という意味ですから、「これからすること」がこの後に続くことは当然です。

 

下の例文があるので訳してみましょう。

 

一番上の例文がplanの例文です。訳すのはこの一つだけでいいです。

 

 

 

 

 

 

Parisは「パリ」です。フランスの首都ですね。

 

よくフランスでは「英語がわかるのに使ってくれない」と言われます。一説には「母国語であるフランス語を大事にしているから英語を使わない」なんてよく聞きます。

 

実際に私がフランスに行った時に、ある店で「orange juice(オレンジジュース)」を理解してくれませんでした。東南アジア系の若い女性が店員さんでした。「こんにちは」「さようなら」「ありがとう」「コーヒーください」の4つのフランス語だけでそれ以外は英語でフランスを旅行していた私に問題があるのはわかります。オレンジジュースをフランス語で何と言うのかいまだに知りません。それにしても「『オレンジジュース』くらいわかるでしょうに」と声を大にして言いたい。のどが渇いている観光客にオレンジジュースくらい理解して売ってあげようという気持ちはないのかと。結局、冷蔵庫内のオレンジジュースを指さして買うことができました。

 


 話を戻します。日本語訳です。

 

「私はパリに行くことを計画した」

 

 

「計画した」時点では、当然まだパリには行ってないので「未来イメージ」の不定詞がしっくりきます。

 

「計画する」それから「パリに行く」流れですね。

 

ネイティブ(や速読をする我々)は文を頭から読んで解釈していきますから、この例文も「計画する」それから「パリに行く」という流れで文を理解していきます。そういう意味では「計画する」も「パリに行く」も「動詞」だとネイティブが言い張るのも一理あります。ネイティブにとって後ろの「パリに行く」方の動詞にtoを付ける(to goのto)のは、以前お話しした前置詞の「到達のto」のイメージなんです。「計画する」そして「パリに行く」ことに「到達する」イメージです。

 

 

次の3ついきましょう。decideexpectpromiseです。それぞれ「決める」「期待する」「約束する」ですね。

この3つも「頭の中でする」動詞で、そのあと「動詞感が強い」不定詞が続くのは自然な流れです。「(これから~すること)を決める」とか「(これから~すること)を期待する」「(これから~すること)を約束する」のように「未来イメージ」も問題ないように思います。

 

 

 

次の2つは問題です。ですから例文もあります(最初のplanの例文は問題ありというより、不定詞を目的語にとる動詞の典型的な例としてふさわしいので取り上げました)。

 

manageは「管理する」、learnは「学ぶ」と覚えていると思います。ここでは熟語のように覚えてもらいたいと思います。manage to ~ は「何とか~する」learn to ~ は「~するようになる」と覚えてください。この日本語訳ですと不定詞の「未来イメージ」がしっくりきます。それに熟語として覚えておくと不定詞を目的語にとるんだなというのもついでに覚えられます。一石二鳥です。

 

それでは例文2つの日本語訳をどうぞ。

 

 

 

 

 

 

manage to ~ は「何とか~する」、learn to ~ は「~するようになる」ですよ。

 


 

 

 

  

daughterが「娘」です。大丈夫ですか? ついでにsonが「息子」、husband「夫」、wife「妻」です。こういうのってごちゃごちゃになってしまうとよく生徒から聞きます。

 

前に問題で出しましたけど、「甥」と「姪」なんて日本語でもどっちだっけ?ってなりますね。「甥(おい)」がnephew、「姪(めい)」がnieceです。ごちゃごちゃするやつは敢えて両方とも一気に覚えるのがいいです。

 

 最初の例文

「彼は何とかその本を手に入れた」

次が

「私の娘は泳ぐようになった」 「私の娘は泳げるようになった」でもいいですよ。

 

 

最後にofferです。「申し出る」という意味です。「皿を洗う」ことや「カーテンを開ける」ことを「申し出る」それから許可が出て実際に皿を洗ったり、カーテンを開けたりします。時間の流れから言っても、不定詞の「未来イメージ」に合いますね。