(f)否定文の分詞構文に進みましょう。
これは最初に言ってしまいますが、分詞構文~ingの前にnotやneverをつけるだけです。さっそく作ってみましょう。
(Step1)接続詞Asを消しましょう。✕をつけてください。
(Step2)メインの文の主語と同じなら主語も消す。両方とも主語がIで同じなので、重要でない文、接続詞のある方(従属節)の最初のIを消しましょう。例文の(Step2)の最初のIに✕をつけてください。
(Step3)動詞を~ingにする。knowを~ingにして、knowingにしてください。
最初に言ったように、このknowingの前にnotをつけるだけです。ですから、( )には(
Not )( knowing )と入れてください。
61ページ(f)動名詞の否定形で、「動名詞の完了形で、「never having 過去分詞」のように動名詞の前にneverがくるだけでなく、「having never 過去分詞」のように動名詞の後(過去分詞の前)にneverがくるケースもあります」と説明しました。
これは分詞構文でもそうです。完了形で否定文の分詞構文でnever使っているケースです。
例えば従属節が、As I have never been to the UKだったとしましょう。接続詞消して、主語消して、haveをhavingにして通常であればその前にneverを入れた、Never having been to the UKとなります。しかしneverをもともとの位置、過去分詞の前にある文、Having never been to the UKも見たことがあります。
やはり、「もともとの位置」ってのが、ポイントですね。正しい文法がどうであれ、「もともとの位置」の方がしっくりきてしまう人が多いのでしょう。言語が変化するのも仕方ありません。
ネイティブと英文法の問題を議論していると、人それぞれの意見があって面白いです。あまりにもバラバラだと私のような非ネイティブの英語学習者にとっては大変なことです。人によって言うことが違うからです。
私の肌感覚からすると、日本で学ぶ英文法で「絶対正しい」とされるものでもネイティブの2割くらいは「正しい」と思っていないことがあります。
つまり、日本で学ぶ英文法で「絶対正しい」とされるものも8割ほどのネイティブに支持される程度の文法なんです。
日本語でもあると思います。「食べられる」「食べれる」という、いわゆる「ら抜き言葉」なんてのは最たる例です。「正しい」のは「食べられる」なんでしょうけど、多くの日本人に「食べれる」は支持され、使われているのです。
それでは「正しい」英文法を学ぶ意義って何だろう?と、このテキストの存在意義まで否定しかねない疑問にたどり着いてしまうわけですけど、やはりここで英語を学んでいる人は将来的に大学まで進学し、それなりの地位につく人が大半です。
私は、そういう人には「正しい」英語を使う義務があると考えています。世界の人口のたった1%しか大学に進学しないのですから、その1%の人間にしか果たせない義務を負うべきなんです。
そんなこと言うとちょっと大げさですけど、大学で論文を書いたり、教授と話したりするときに変な文法で文を書いたり、話したりはできないなぁくらいのことです。その場その場にふさわしい言葉遣いってものがあるのは、世界共通です。