71ページを開いてください。(g)過去分詞が先頭にくる分詞構文です。
今まで勉強してきた分詞構文は、主節と従属節の主語が違う独立分詞構文を除けば、分詞構文の先頭に現在分詞~ingがきていました。ここでは過去分詞が先頭にくる分詞構文を学びます。
ここで話は少しそれますが、先ほど「先頭に現在分詞~ingがくる」と言いましたが、そうじゃなく接続詞がくる例も紹介しておきます。実はテキストの61ページ(h)動名詞の受動態の日本語訳する例文のところでお話ししたことです。分詞構文の作り方の「(Step1)接続詞を消す」とあるのですが、接続詞を消さないで残す場合もあるのです。
どうしてかわかりますか?
考えてみましょうか。少し時間あげます。
まぁまぁくだらない答えになります。
正解は、「接続詞を消したら意味がわからなくなるから」です。分詞構文の根幹を揺るがすくだらない理由だと思いませんか?「じゃあ、そもそも分詞構文なんて作るなよ」って話なんです。
省略したらわからなくなるなんて当たり前のことなんです。文脈から判断したり、そもそも会話で出てきたらほとんど「~しながら」くらいの意味なんでみんな軽く聞き流したりしています。そもそもネイティブは分詞構文なんて意識をもって話してないんでしょうね。
とにもかくにも接続詞を残して、主語は主節と同じなら明らかだから省略して、動詞を~ingにすると、~ingの前に接続詞がある分詞構文が出来上がります。
話を元に戻します。今回は過去分詞が先頭にくる分詞構文です。テキストに書いてあるように、Being、 Having beenは省略可能です。
「省略可能」ってことは「省略しなくてもいい」ってことです。やっかいですね。
どっちかにしてくれればいいのですが、進行形の分詞構文のBeingは「必ず省略」で、今回は「省略可能」です。こんなことだから「受験英語」なんてのが成り立つんですね。
さっそく分詞構文を作ってみましょう。今回は例文が2つあります。勘のいいあなたなら気づいたことでしょう。一つはBeingを省略する例文で、もう一つはHaving beenを省略する例文です。( )の数を見ればどちらがどちらかもかんたんにわかります。
最初の例文からいきましょう。
(Step1)接続詞Asを消しましょう。✕をつけてください。
(Step2)メインの文の主語と同じなら主語も消す。両方とも主語がheで同じなので、重要でない文、接続詞のある方(従属節)の最初のheを消しましょう。例文の(Step2)の最初のheに✕をつけてください。
(Step3)動詞を~ingにする。wasを~ingにして、Beingにしてください。主節の時制も過去形なのでそのままBeingで大丈夫ですね。最初の( )にはBeingを入れてください。その下の文はBeingを省略した文を書きます。( )にはBornが入りますね。文頭は大文字にするのを忘れないでください。
次の例文に進みます。
(Step1)接続詞Sinceを消しましょう。✕をつけてください。
(Step2)メインの文の主語と同じなら主語も消す。両方とも主語がheで同じなので、重要でない文、接続詞のある方(従属節)の最初のheを消しましょう。例文の(Step2)の最初のheに✕をつけてください。
(Step3)動詞を~ingにする。wasを~ingにするのですが、従属節がwasで過去形、主節がspeaksで現在形なので時制がズレています。ですから、wasをBeingにするのではなく、時制をズラしてHaving beenにしましょう。最初の( )2つに( Having )( been )と書いてください。次にその下、Having beenを省略した文です。そうするとBroughtが先頭です。
いいですか? この過去分詞が先頭にくる分詞構文は結局、もともとは受動態の文なんですね。受動態のbe助動詞がBeingかHaving beenになって省略されたものです。ですから、過去分詞が先頭にくる分詞構文を見たら、ここは受け身かと思ってくれればいいです。