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2025年4月11日金曜日

動名詞(9)(e) 動名詞の意味上の主語① 60ページ③

 

(e)   動名詞の意味上の主語の話をしましょう。テキスト56ページの(i)では「不定詞の意味上の主語」を学びました。「不定詞の意味上の主語」とは、不定詞の動作を実際にする人のことでしたね。

 

「不定詞の意味上の主語」は、to不定詞の前に「for 人」のかたちで置くのが基本形だというお話をしました。

 

その他にも、to不定詞の前に「of 人」のかたちもありました。そして、S + V + O + to不定詞> の時は、 「不定詞の意味上の主語」は目的語(O)と一致するとも勉強しましたね。

 

このように不定詞の意味上の主語はいろんなパターンがありました。

 

しかし動名詞は簡単です。

 

「動名詞の意味上の主語」は、動名詞の前に所有格または、目的格にして付けるだけです。

 

 

60ページの下に4つ例文があります。

 

一つ目は、動名詞(buying)の前に前置詞(on)があります。所有格や目的格が付いていない時は、「動名詞の意味上の主語」が、実際の主語と同じということを意味します。

 

書きかえがその下の例文になりますが、that以下の文の中でその動作(buy)をしているのは、その文の主語(Mikehe)になっていますね。

 

3つ目の例文を見てください。動名詞(buying)の前に所有格(my)があります。これは「動名詞の意味上の主語」が、「私」(myということを意味します。

 

書きかえがその下の例文になりますが、that以下の文の中でその動作(buy)をしているのは、I(私)になっていますね。

 

日本語にしてみましょう。さらに「動名詞の意味上の主語」の意味がよくわかります。

 

 

 

 

 

 

insist on ~ はわかりますか? 「~を主張する」です。「言い張る」くらいでもいいですよ。「要求する」でもいいです。

 

 

 

 

 


最初の文は、「マイクはその車を買うことを主張した」です。

 

マイクは自分が車を買うと言い張ったということです。「買う」のも「言い張る」のも「マイク」です。 

 

それでは上から3番目の例文の和訳どうぞ。

 

 

 

 

 

 

「動名詞の意味上の主語」に気をつけてください。myですが「私が」と訳すといいですよ。

 

 

 

 

 

 

「マイクは私がその車を買うことを主張した」


これはちょっと会話の情景を思い浮かべないと難しいですね。

 

意外と知らない人やあまり深く気にしてこなかった人が多いのですが、会話は「私」(一人称」とその目の前にいる「あなた」(二人称)だけで行われます。それ以外の人は、「彼」だとか「彼女」だとか「マイク」「その女性」「あの人々」のように別の呼び方をされます。

 

「私」とは話し手です。ある会話があれば、それを話している人は自分のことを「私」と言います。

 

つまり、ここでの会話「マイクは私がその車を買うことを主張した」の「私」は、この会話をしている人です。

 

この会話は過去形なので、今この場で行われていません。過去の時点で「マイク」と「私」が会話をして、「マイク」が「私」に向かって「車を買いなよ」と言ったのでしょう。この場合、マイクが話し手で一人称、目の前にいて「車を買いなよ」とマイクに言われている「私」は二人称になります。だから実際の会話は「あなたがその車を買いなよ」とマイクが私に言ったわけです。

 

ややこしいですね。「あなた」が「私」なんです。

 

これは英文法では、「話法」という分野で勉強します。ややこしいのですが、慣れれば簡単です。ただし、この「書き込み式 高校英文法」のテキストでは取り上げていません。話し手が一人称、その話の相手が二人称ということがわかれば、あとは結構暗記勝負なので面白くないってのが正直なところです。私がやらなくてもいいかなと。

 

定期テスト対策などで必要な生徒には授業でやったりしますけどね。まぁ、気が向いたらテキストに追加するかもしれません。

 

話がそれてしまいました。例文の日本語訳に戻ります。

 

「マイクは私がその車を買うことを主張した」

 

マイクは(この話をしている)私が車を買いなと言い張ったということです。「買う」のは「私」で「言い張る」のは「マイク」です。

 

 

最後に「=」の後の書きかえの文ですが、that以下にshouldがあります。助動詞で勉強しました。テキスト25ページのj-3です。命令・提案・要求を表す動詞に続くthat節の中で動詞にshouldをつけるんでしたね。