(c)whyに進みましょう。
ここからは先行詞が固定されます。そうすると自動的に前置詞も固定されます。
これまでの関係副詞では、場所や時間が先行詞でした。場所だとinやatなど前置詞はケースバイケースで異なります。時間も「~年」「~月」「季節」であれば前置詞はinですし、「~日」「曜日」であればon、「~時」であればatと、先行詞が一口に時間と言ってもそれぞれ前置詞が異なります。
今回の関係副詞whyの先行詞はthe reason(理由)が確定します。必然的にその前に付く前置詞もforに限定されます。for the reason(その理由のために)となります。関係代名詞を使うと、for whichですから、for which = whyと言っても差し支えないです。が、先行詞の省略など、いろいろと言わなきゃいけないことがあります。
まずは2文を1文にしてみましょう。Step1、2、3です。最後のStep3は5行です。スペースは空けてあるので大丈夫かと思います。
Step1、2つの文の中の同じ人やモノに〇をつけます。
〇は2つの文でそれぞれ1つずつ、合計2つです。今回もまったく同じ名詞が並んでいます。
両方の文のthe reasonに〇をつけましたか?
Step2、2つ目の〇を関係代名詞に変えます。〇はモノですね。そして2つ目の文の中で〇(the reason)は、前置詞の後で便宜的に「前置詞の目的語」でした。モノで目的格ですからwhichです。thatでもいいですが、やっぱり前置詞を前に置く場合はthatじゃダメです。
2つ目の〇、the reasonを関係代名詞whichに変えておいてください。
Step3、「もう1つの〇の直後にStep2の関係代名詞をつける」です。
まず、1つ目の文を〇がくるまで書きます。
Please tell me the reason
それから、関係代名詞をつけます。
Please tell me the reason which
それから(注意3)、その後に2つ目の残りの文を続けます。
Please tell me the reason which you didn’t
come here for.
whichは目的格の関係代名詞ですから、省略可能です。このwhichはthatに置き換え可能です。これがStep3の1行目です。
2行目は、前置詞forを関係代名詞の前に置いた文です。
Please tell me the reason for which you
didn’t come here.
ここでまたまた注意点。前置詞を関係代名詞の前に置く場合、whichをthatにはできません。また、目的格でも省略はできませんよ。for thatとかダメです。省略して、Please tell me the reason for you didn’t come here.もダメです。
3行目にはfor whichの代わりに関係副詞whyを使います。
Please tell me the reason why you didn’t come
here.
この先行詞the reasonですが、ふつうは省略します。「ふつうは」ということは、文法上省略しなくてもいいが「ふつうは」省略するという意味です。省略していない文もあるにはあるので、私たちは学んでおかなきゃいけません。4行目にはこう書いておいてください。
Please tell me why you didn’t come here.
そして、やっかいなことに省略できるのは先行詞the reasonだけでなく、関係副詞のwhyもなんです。先行詞the reasonがあれば理由だってわかるし、何度も同じようなことを言いたくないし、そもそも言語はシンプルになっていくものだし、ってことで、5行目にはこうです。
Please tell me the reason you didn’t come
here.
いいですか? 「先行詞the reasonか関係副詞whyそのもののどちらかを省略してもいい」ですよ。このあと関係副詞howを勉強するとさらにやっかいなことになります。乞うご期待。