今まで勉強してきたものは、「制限用法」と言います。「非制限用法」とは、関係代名詞の前に「,(カンマ)」が付いたものです。見た目はそれだけの違いです。
基本的に「,(カンマ)」は、日本語の「、(読点)」と同じでそれほど意味がありません。人によってつけたり、つけなかったりさまざまです。ただし、この非制限用法の「,(カンマ)」は意味があります。
日本語訳の時に少し注意が必要なんです。テキストに書いてあるように「,(カンマ)」がand、but、becauseなどの意味を持っています。文脈によって「そして」「しかし」「というのも」を使いわけていくといいでしょう。
とりあえず「そして」で訳しておくと無難です。そんなに大きなズレはないです。ただし、和訳の問題が出題されたら、「順接」なのか「逆接」なのか考えたり、その後に理由がきていたら「というのも」で訳したりしてください。そこまで出題者、採点者は見ています。
普通に頭から訳していって、「,(カンマ)」を「そして」「しかし」「というのも」のどれかで訳し、関係代名詞は代名詞としての訳をして続けるのがポイントです。
例文で確認してみましょうか。日本語訳してみてください。
auntは大丈夫ですか?
「おばさん」です。ちなみにクッキーで有名なステラおばさんを作っている会社は「株式会社アントステラ」です。
「私のおばさんは私にペンを買った、そしてそれはとても高価です」
「,(カンマ)」を「そして」で訳してみました。「しかし」でもよさそうですね。前後の文脈次第ではあります。whichはa penの代わりで、主語ですから「それは」で訳します。
「,(カンマ)」が意味を持つのはわかったと思います。それでは「制限用法」と「非制限用法」で何が違うのでしょうか。b-1を見てください。
「,(カンマ)」があるかないかだけが違う例文を2つ用意しました。日本語訳をしてみましょう。その差がわかると思います。どうぞ。
daughterは「娘」です。
上の文「彼は先生である娘を二人持っている」「彼は先生である娘が二人いる」
下の文「彼は娘を二人持っている、そして彼女たちは先生です」「彼には娘が二人いる、そして彼女たちは先生です」
違いがわかりますか?
上の文では先生をしている娘さんが二人いると言っているだけで、もしかしたら看護師の娘さんが他にいたり、花屋さんの娘さんが別にいたりする可能性があります。あくまでも可能性です。もちろん先生をしている娘さん二人以外いない可能性だってあります。
一方、下の文では娘さんは二人しかいません。He has two daughtersと言ってるわけですから、ここで文が切れて、その二人の娘さんの説明がその後に追加されているというわけです。
まとめますからテキストの例文の下に書いてください。
上の文では(先生以外の娘がいるかもしれない)。下の文では(娘が二人しかいないことが確定)