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2025年7月9日水曜日

関係代名詞(3)(a)関係代名詞を使って2文を1文にする方法 74ページ①

 

次の例文に進みましょう。74ページの真ん中の例文です。Step1Step2Step3とテキストを見ながらでかまいませんからやってみてください。どうぞ。

 

 

 

 

 

 

ここはStep1で注意が必要です。〇のつけ方で疑問を少しでも感じた人は解説を待ってください。

 

 

 

 

 

 

Step12つの文の中の同じ人やモノに〇をつけます。(注意1は大丈夫ですか? 〇は2つの文でそれぞれ1つずつ、合計2つですよ。今回は、(注意2も関係あります。

 

先ほど言ったように、〇のつけ方で疑問を少しでも感じた人はいませんか? 「これは本です」という文と「漱石がそれを書いた」という文の中で同じモノが3あるんだけど……と思った人はいませんか?

 

This is a book.という文はSVCの第2文型です。第2文型のC(補語)は主格補語でしたね。SCですから主語である「This(これは)」と補語である「a book(本)」は同じモノです。それではどちらに〇をつければいいのでしょう。

 

ここで(注意2です。テキスト73ページのStep1の下にある(注意2です。1つの文に同じ人やモノが2つ以上あるなら」とあります。まさにコレですね。

 

ただ、ここからが説明が難しいのですが、「よりあいまいな方(より説明が必要な方)に〇をつける」とあります。1つ目の文の〇の単語は、これから2つ目の文(関係詞が導く節)で説明されます。だからできるだけあいまいな方、説明が必要な方が良いんです。

 

そこにも書いてあるように、もうこれ以上説明が必要ないような人の名前や地名などの固有名詞は原則的に〇がつきません。

 

今回の例文ではどうでしょうか。「This(これは)」と「a book(本)」のどちらがよりあいまいで、より説明が必要か、考えてみてください。

 

英語においてThisに何か形容詞がついているのを見たことはないと思います。一方、bookにはthin(薄い)とかthick(厚い)とかblack(黒い)、interesting(面白い)のような形容詞がついているのを見たことがあると思います。説明(修飾)することができる名詞ってことです。

 

つまり、1つ目の文の〇は「a book(本)」です。2つ目の文の〇は、2つ目の文中の代名詞(I-my-me-mineの表にあるもの)ですから、itですね。

 

Step2a bookitにも〇をつけておいてくださいね。

 

 

Step2に進みます。2つ目の〇を関係代名詞に変えます。〇は「本」ですから、モノですね。そして2つ目の文の中で〇(it)は、動詞の後で目的語になっています。モノで目的格ですからwhichもしくはthatです。

 

2つ目の〇、it関係代名詞whichthatに変えておいてください。

 

 

Step3に進みます。「もう1つの〇の直後にStep2の関係代名詞をつける」です。この「もう1つの〇」は、今関係代名詞に変えた〇とは別のもう1つの〇ですから、1つ目の文の中の1つ目の〇のことでしたね。

 

まず、1つ目の文を〇がくるまで書きます。今回も最後まで書きます。それから「もう1つの〇の直後にStep2の関係代名詞をつける」です。

 

This is a book whichまできましたよ。

 

それから(注意3です。その後に2つ目の残りの文を続けます。

 

This is a book which Soseki wrote.で完成です。もちろんwhichthatでもいいです。そして、ここで大事なポイントです。テキスト73ページの表を見てください。今回の関係代名詞は目的格です。「目的格は省略可」と書いてありますね。

 

関係代名詞whichを省略した、This is a book Soseki wrote.でもいいということです。

 

この文は、中学レベルで学ぶ文法です。「接触節」なんて言います。Soseki wroteという主語・動詞のある「節」が名詞(a book)に「接触」して修飾しています。

 

中学時代は「関係代名詞の目的格が省略されたもの」という教わり方はされなかったのではないでしょうか。どのように解釈してもいいのですが、いづれにしても省略することで言語は簡略化され、使いやすくなっていくものです。