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2025年4月11日金曜日

分詞(2)(d)補語としての用法 65ページ①

 

テキスト65ページに進みましょう。(d)です。形容詞のもう一つの働き、「補語としての用法」です。

 

4つ例文があります。久しぶりにSVOCやりましょうか。単語の下に線を引いて、SVOCを指摘してください。

 

どうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本語訳はまだいいです。SVOCだけ。下線部の分詞が「補語としての用法」というくらいですから、下線部分はかならず補語(Cですよ。ということは、SVCSVOCの二択です。

 

 

 

 

 

 

 

 

最初の例文、The dogSkeptVwaitingCSVC第二文型ですね。動詞をbe助動詞に変えても、The dog was waiting.となり意味が通ります。だから現在分詞のwaitingは主語とイコール関係の補語(主格補語)です。

 

二番目の例文、HeSkeptVthe dogOwaitingCSVOC第五文型です。目的語と補語の間にbe助動詞を入れると、The dog was waiting.となり意味が通ります。だから現在分詞のwaitingは目的語とイコール関係の補語(目的格補語)です。

 

三番目の例文、The doorSkeptVclosedCSVC第二文型ですね。動詞をbe助動詞に変えても、The door was closed.となり意味が通ります。だから過去分詞のclosedは主語とイコール関係の補語(主格補語)です。

 

最後の例文、The manSkeptVthe doorOclosedCSVOC第五文型です。目的語と補語の間にbe助動詞を入れると、The door was closed.となり意味が通ります。だから過去分詞のclosedは目的語とイコール関係の補語(目的格補語)です。

 

 

それぞれ主語と目的語との関係において、補語になっている分詞が「受け身の関係」なのか「主語+動詞の関係」なのかが重要です。「受け身の関係」ならば過去分詞(ドアは「閉められる」)。「主語+動詞の関係」ならば現在分詞(犬は「待っている」)です。

 

日本語訳をしてみましょう。

 

 

 

 

  

 

 

4つ全部訳してください。

 

 

 

 

 

 

最初の例文、「その犬はマイクを待ち続けた」

 

二番目の例文、「彼はその犬を長い間待たせ続けた」

 

三番目の例文、「そのドアは一晩中閉められ続けた」「閉められていた」でもいいです。

 

四番目の例文、「その男はそのドアを閉め続けた」「閉めたままにした」くらいでもいいです。「その男がずっとドアノブを握って閉めていた」というより、「その男がドアの鍵をかけておいた」くらいのことですから。

 


さて、ここでとても大事な話をします。


この分詞を勉強するにあたって一番やっかいなところは、「~させる動詞」の存在です。一般的には、感情表現の他動詞の現在分詞や過去分詞が形容詞化したもので「分詞形容詞」と言われます。

分詞形容詞は、もともと動詞の分詞が形容詞化したものですから、もはや形容詞なんです。それじゃ、分詞で勉強しないで形容詞のところで勉強すればいいじゃんと思われるかもしれませんが、これがそうもいきません。

というのも、受験のテスト問題では「これは形容詞の問題です」とか「この問題は分詞がわかっているか試しています」などど教えてくれないからです。

どちらかというと、選択肢に現在分詞っぽいものと過去分詞っぽいものがあれば、これは分詞の問題として考えた方がわかりやすいのです。

その選択肢を見た時に「これは動詞の現在分詞や過去分詞が形容詞化したものだ」などと考えるのは、私のような英語を教える立場の人間が心の中でひそかに思えば済むことなので、英語を学んでいる受験生はそんなこと知らなくてもいいですし、とにかく正解を選んで、高得点を取ること、受験に合格することだけに特化すればいいので、さっさと教えますね。


例として、surprisingとsurprisedをあげます。

動詞のsurpriseを「驚く」と覚えていると、この問題はわかりづらいです。できれば「驚かせる」と覚えておいてほしいなと思います。これは英単語を勉強する生徒に私はよく言うのですが、「~させる」と訳が書いてある英単語はできるだけそのまま覚えてほしいのです。disappoint「がっがりさせる」とかbore「退屈させる」などです。

これが私がこれらの動詞を「~させる動詞」と呼んでいる理由です。ほとんどの場合は感情を表すので「感情表現の他動詞の現在分詞や過去分詞が形容詞化したもの」という言い方をします。

surpriseは「驚かせる」ですので、現在分詞のsurprisingは「驚かせている」ということですから「驚くべき」とか「驚かせるような」のような訳になります。一方、過去分詞のsurprisedは受け身っぽくなるので「驚かせられる」つまり「驚いた」となります。


みなさんはこれの何が大変かわかりますか?


例文で確認してみましょうか。ついでにsurpriseのカタチを変えて、surprisingにするかsurprisedを考えてみましょう。


His new book is (surprise).

I was really (surprise).



できましたか?

ここでもう一つ問題を出します。はっきり言ってあなた方を混乱させるためです。


She kept (sing) all day long.

The house kept (hide) in the woods.






たった今、補語になる分詞を勉強したので大丈夫かと思います。keptの代わりにbe助動詞を入れてみましょう。

She was (sing) all day long.

The house was (hide) in the woods.


これならわかりますか?


正解は、

She kept (singing) all day long.

The house kept (hidden) in the woods.

上の例文が現在分詞、下の例文が過去分詞です。


「彼女」は「歌っている」と「主語+動詞の関係」ですね。

「その家」は「隠されている」と「受け身の関係」です。


それでは最初のsurpriseの方の正解をいきます。


His new book is (surprising).

I was really (surprised).

上の例文が現在分詞、下の例文が過去分詞です。


「彼の新しい本」は「驚かせる」ものですから「主語+動詞の関係」ですね。

「私」は「驚かせられている」ので「受け身の関係」です。


この難しさがわかりますか?

普通の分詞の問題では、先ほどの例文

She kept (singing) all day long.

The house kept (hidden) in the woods.

のように、「人」なら現在分詞「物」なら過去分詞であることが多いのですが、この「~させる動詞」は逆になることが多いのです。



しかも、I was really (surprised).というこの例文は、「私」は「驚かせられている」ので「受け身の関係」で過去分詞を選択させるくせに、日本語訳は「私はとても驚いた」と受け身の訳になりません。


「私」は「驚かせられている」、つまり「驚いた」ということなのです。


意味がわかりましたか?


「~させる動詞」っていくつあるの?覚えられるの?覚えたとて、現在分詞も過去分詞も両方答えになり得るのにちゃんと選択できるようになるの?と不安になったかもしれませんが、私の生徒に限って困ることはありません。


なぜならば、鬼のように問題を解くからです。


余弦定理も置換積分法も自転車に乗ることもいつの間にかできるようになっているのは、たくさん練習するからです。


英語も数学や自転車に乗ることと同じです。たくさん練習すればだれでもできるようになるのです。


頑張りましょう。