69ページに進みましょう。
(b)です。Step1の重要ポイント「重要でない文を分詞構文にする」を踏まえたうえで、どちらが重要かわからない場合はどうするのかという問題です。
(結論)に進む前に例文を確認してみましょう。
⇒(結論)の下に例文があります。その下に(Step1)(Step2)(Step3)があって、その下にまったく同じ例文がもう一つ書いてあります。
この例文をまずは訳してみましょうか。その上で、andでつながれた前の文か後ろの文かどちらが重要でないかを考えてみましょう。
まずは日本語訳です。空いているスペースに書いてもいいですし、頭の中で訳すだけでもいいですよ。
on timeはわかりますか? 「時間通りに」です。in timeは「間に合って」です。まぎらわしいので気をつけてください。
「私たちは朝早く出発した、そして時間通りにここに到着した」
それでは、and(そして)の前後の文のどちらが重要で、どちらが重要ではないでしょうか。考えてください。
この質問を生徒たちにするとほぼほぼ後ろの文が重要だと言います。その生徒たちは「朝早く出発したので、時間通りにここに到着した」という解釈をしていると思います。
まれに前の文が重要だと言う生徒もいます。その生徒たちは「時間通りに到着するために、再三再四、朝早く出発しようと主張していた人の発言」という解釈なのではと思います。
実はこれ、正解なんかないんです。というより、両方正解という方が正しいです。
それでは、どちらが重要な文かわからない場合はどうするのか。(結論)を言いますよ。驚かないでください。
「どちらが重要な文か判断するのは話し手」
そりゃそうだと思う人もいるでしょう。これね、当たり前なんですけど、意外とこういう英文法の参考書ではっきりと言っているものはないんです。私のように何のシガラミもない人間は、はっきりと言い切っちゃいます。高名な大学教授に忖度する必要もないんで。
それで、「どちらが重要な文か判断するのは話し手」ということは、どちらを分詞構文にするかも「話し手次第」なんです。今回の例文では、どちらのパターンも可能です。だから、例文はまったく同じ文を二つ用意しました。
さっそく分詞構文にしていきましょうか。まずは、andの前の文が重要でないと判断したパターンでいきましょう。そちらを分詞構文にしていきます。
(Step1)接続詞andを消しましょう。✕をつけてください。
(Step2)メインの文の主語と同じなら主語も消す。今回は両方とも主語がweで同じなので、重要でない文である最初の文のWeを消しましょう。例文の(Step2)の最初のWeに✕をつけてください。
(Step3)動詞を~ingにする。動詞leftを~ingにして、Leavingにしてください。
Leaving early in the morning, we arrived
here on time.となっていますか?
もう一つのパターン、andの後ろの文が重要でないと判断した場合どうなるか、やってみましょう。
(Step1)接続詞andを消しましょう。✕をつけてください。これはさっきと同じです。
(Step2)メインの文の主語と同じなら主語も消す。もちろん両方とも主語がweで同じなので、重要でない文である二番目の文のweを消しましょう。例文の(Step2)の二番目のweに✕をつけてください。
(Step3)動詞を~ingにする。動詞arrivedを~ingにして、arrivingにしてください。
We left early in the morning, arriving here
on time.となっていますか?
ここでまとめましょう。
接続詞でつながっている2文のうち「重要でない文を分詞構文にする」という大前提はありますが、どちらが重要か判断できないものもあります。
結局のところ「どちらが重要な文か判断するのは話し手」なので、「話し手」ではない受験生、中高生は、どちらが重要でない文かを判断することなんてできるわけないんです。
実際どちらが重要でないか判断できないのですから、接続詞がある方の文が重要でないから、そちらを分詞構文にすると決めつけて言ってしまってもかまわないのです。
学校の定期テストレベルでは、学校の教材の答えがそのまま正解となるでしょう。その正解をしっかり覚えて、テストに臨んでください。
これが、学校の英語のテストは「英語力」を測るのではなく「記憶力」を測るテストであるという所以です。答えを暗記して臨むテストなんて意味無いのはわかっていますが、正論ぶちかましても意味がありません。必要悪だと思ってあきらめて、良い点とって、良い学校入って、偉くなって、この社会を変えてください。お願いします。