(b)形容詞的用法に進みます。
形容詞の働きは、「名詞を修飾(説明)する」と「補語になる」でした。このうちの「補語になる」は不定詞名詞的用法が担当でしたので、「名詞を修飾(説明)する」が形容詞的用法の担当です。
不定詞の前にある名詞・代名詞を修飾(説明)します。
例文を見てください。最後の前置詞以外まったく同じ文です。
「私」が持っていないもの、つまり必要なものは、それぞれ何でしょうか考えてください。
考えましたか。そのうえで、直接的に訳してみてください。直訳と実際に「私」が欲しいものの答えを説明します。どうぞ。
I have something
to drink. なら「私は飲むための何かが欲しい」ですね。「飲み物が欲しい」といってもいいです。
形容詞的用法の特徴として、「to不定詞の前の名詞を不定詞の動詞部分の後ろにつけて意味が通る」というものがあります。
今回の例でいうと、(to) drink something「何かを飲む」です。
2つの例文では、nothingをsomethingに変えて考えるとわかりやすいかと思います。
(to) write
with something「何かといっしょに書く」と(to) write on something「何かの上に書く」です。
直訳いきます。
「私はいっしょに書くためのものがない」です。
もっと直訳すると「私はいっしょに書くための何もないものを持っている」でもいいです。わけわかりませんけどね。
nothingの概念が難しいのです。nothingは、「何もないもの」と辞書に書いてありますが、いわばゼロです。「ゼロを持っている」つまり「何も持っていない」となるのです。
2番目の例文は、「私は上に書くためのものがない」です。
もっと直訳して「私は上に書くための何もないものを持っている」でもいいです。
要は、何を持っていないのでしょうか。「上に書くためのもの」つまり「紙」です。「私は紙を持っていない」という意味です。このように言う人には、そっと紙を渡してあげてください。
それでは、最初の例文は、「いっしょに書くためのもの」つまり「ペン」です。「私はペンを持っていない」という意味です。状況次第では、鉛筆でも何でもいいですよ。