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2025年4月12日土曜日

分詞構文(1)(a)分詞構文の作り方① 67ページ①

 

テキスト67ページを開いてください。分詞構文の勉強を始めます。

 

 

最初に分詞構文って何?という話をします。まずは分詞構文の文を見てもらいます。

 

 

Going straight, you will reach the station.

 

 

先頭にGoingという現在分詞があります。もちろん過去分詞のある文もあります。

 

 

Written in English, the book is sold all over the world.

 

 

これらの分詞構文の文がどういう風に成り立っているか、どのように作られているかがわかると意味がわかってきます。

 

作り方については後でゆっくり説明しますが、それぞれの文は元々こんな文でした。

 

 

If you go straight, you will reach the station.

 

 

As the book is written in English, it is sold all over the world.

 

 

文と文をつなぐ接続詞があったんです。それが省略され、主語なんかも省略され、より単純な文になったものです。

 

このことは今まで何度か話をしていますが、言語とは省略化され、簡略化されていくものです。このことは日本語にも言えます。クリスマスパーティーをクリパと省略しますね。コンビニのことをコンビニエンスストアと省略せずに言う人はあまりいませんよね。

 

理由は、一言でいえば「めんどくさい」からです。

 

「わかればいいじゃん」って思っているんでしょうけど、これには会話している人や文章の書き手と読み手との間に共通認識があるという前提です。

 

それでは英文に戻ってみましょう。

 

Going straight, you will reach the station.

 

この文を日本語にしようとした時、前半部分の「まっすぐに行く」と後半部分の「あなたはその駅に到着するだろう」を見れば、その意味がなんとなく「わかる」でしょう。

 

「まっすぐに行く(と)あなたはその駅に到着するだろう」でも

「まっすぐに行く(なら)あなたはその駅に到着するだろう」でも

「まっすぐに行く(とき)あなたはその駅に到着するだろう」と訳してもどれでも大差ないと思いませんか?

 

どれでもいいから接続詞省略しちゃったんです。

 

主語省略しちゃいます。「あなたはその駅に到着するだろう」ってことは「まっすぐに行く」のはもちろん「あなた」でしょう。わかりきってるから省略したのです。

 

 

さて、この分詞構文長文読解の中でたくさん出てきます。

 

いつも言っているように受験生を混乱させて点数のバラツキを生み出すのが受験英語の主な目的です。接続詞を省略して解釈を相手にゆだねる分詞構文は受験生を混乱させるのに適しています。

 

でも、さきほどの例文を見てみるとわかるように「どのように訳しても大差ない」んです。

 

だから、そこまで心配する必要はありません。これから基本をしっかり押さえて問題を解いていけば余裕です。

 

 

ただし、ここからものすごく大事なことを言います。

 

このテキストでは分詞構文の「付帯状況」について一切触れていません。だから、こうして授業でお話をするのですが、この分詞構文の「付帯状況」って長文読解によく出ます。

 

 

じゃあ、なんでテキストで取り上げないのか。

 

 

その答えは、テキストに取り上げなくとも授業で一言、二言で済むからなんです。

 

 

聞き逃さないでください。

 

 

説明的文章のようなお堅い文章ではなく、会話が入っているような物語文(小説などです)の中の分詞構文は、99%「付帯状況」です。私の感覚なのでデータが存在しているわけではありませんが、正直100%と言いたいところを抑えて99%にしているくらいです。

 

そして「付帯状況」は、「~しながら」と訳してください。

 

ですから、まとめると「物語文の中の分詞構文は、ほぼ『付帯状況』ですから『~しながら』と訳してください」ということです。

 

たったこれだけのことならテキストに書くほどでもないことはわかってくれたかと思います。ただ、とても重要で、これを知っているだけでかなり楽に文章(物語文)を読めるようになりますよ。