前回の英語で平均点を突破したい高校生へ(5)では、イメージで英単語を覚えるメリット、デメリットについてお話ししました。
今回は派生語についてです。
皆さん誰しも経験があると思います。英単語帳の中のさまざまな情報、英単語・日本語訳・発音記号・例文などなど…その中に派生語があります。
派生語とは、その英単語の語形が変化して別の品詞になったものです。
例えば、「印象づける」という意味の動詞 impress の派生語として「印象」という意味の名詞impression や「印象的な」という意味の形容詞 impressive などです。
この単語を見てもらえればわかると思いますが、単語の語形が変化しだだけなので、よく似ています。もちろん日本語訳も似ています。
結論から先に述べますと、私は派生語をあえて覚える必要はないと思っています。
長文を読んでいて、仮に動詞のimpress しか覚えてなかったとして、impressive やimpression が出てきたときに全く訳せないということはないと思うからです。「印象づける」に近いことばだろうと推測できると思うのです。
それよりも、英単語帳で英単語を覚えようとしているときに、動詞の impress「印象づける」を覚えて、名詞のimpression「印象」を覚えて、形容詞のimpressive 「印象的な」を覚えて…と覚えることが多くなってしまう方が怖いです。
これでは、「二兎追うものは一兎をも得ず」ならぬ「三単語追うものは一単語をも得ず」となってしまうリスクがあるからです。
そうでなくても、覚えることが多くて、継続して英単語を覚えることが大変なのに、さらに覚える量を増やすのは得策ではありません。
私のオリジナル英単語帳は、余計な情報を一切排除して、覚えるべきことを絞っています。
派生語を覚えさせるなんてことは、もってのほかです。
それどころか、英単語テストをするときに、答えが「印象づける」であったとしても、「印象」や「印象的な」のように品詞が違っても正解にするほどです。
それくらい、ハードルを低くして、継続して英単語の暗記に取り組むことを第一に考えているのです。
以前の英語で平均点を突破したい高校生へ(3)で書いたように、英単語帳の最初の数ページのやる気が続かないことが問題なので、その問題解決策なのです。