37ページに進みましょう。
受動態(受け身)の勉強です。
中学では、be動詞+過去分詞と習ったと思います。もちろん、ここではbe助動詞+過去分詞です。
〈be助動詞+過去分詞〉のかたちで、「~される」という受け身を表します。
受動態(「…が~される」)の反対を能動態(「…が~する」)と言います。
「食べる」「食べられる」や「使う」「使われる」の関係は、能動態と受動態の関係です。
「ライオンはシマウマを食べる」「シマウマはライオンによって食べられる」
よく読んでみると、同じ意味ですよね。同じ意味を表すのだったら、なぜわざわざ受動態を勉強するのでしょう。
少し考えてみてください。
「英語は繰り返しを避けるから」という理由もあります。いろんなパターンの英文で繰り返しを避けます。まだあります。考えてください。
なぜ受動態を勉強するのか?
そこに受動態があるからです。
ウソです。
理系の人は特にそうなのですが、英語で論文を書く場合、客観性を保つために動作主(その動作をする人)を省略できる受動態の文が好まれるのです。
受動態の文は、目的語を主語にして、動作主である主語はbyの後につきます。実は、受動態の文の80%以上がこの〈by動作主〉が省略されていると言われます。
動作主が主語であると、その動作主がしている個人的行動で、主観的であるという判断がされます。ですから、動作主が省略されることで、主観を排した客観性のある科学的な文が書けるというわけです。
小論文の授業を受けると、最初に作文と小論文の違いを習うと思います。
作文は、「私は~です」とか「僕は~した」のように主観しかない文です。一方、小論文は相手を説得させるために、一歩引いて客観的に論を進める必要があります。
英語で書く科学技術論文などで客観性を保つために受動態が好まれる理由はわかりましたか。(論文で受動態ばかりの文だと不自然なので、いろいろなパターンで書く必要はあります)
それではまず、受動態の作り方を覚えてくださいStepが3つと多くの注意があります。
何度も練習するので、すぐ慣れます。ざっと37ページに目を通したら、38ページの練習に進みましょう。