17ページを開けてください。完了形に進みます。
完了形は、ある時点までの動作や状態の継続・経験・完了・結果を表します。
この「ある時点」というところがポイントです。
この「ある時点」が現在なら現在完了形、過去なら過去完了形、未来なら未来完了形になるのです。
テキスト13ページで過去時制を勉強したときに、「過去らへん」を表す過去時制は、過去のある期間、例えば小学校時代のような一定期間を表しているのだから「これって完了形じゃね?」と思う人も多いという話をしました。
例文はこれでした。
I lived in Hakodate then.「私はそのとき函館に住んでいた」
この「そのとき」を小学校時代と仮定してお話を進めました。
小学校の6年間を函館で過ごしたとしましょう。過去完了形でも表すことができます。
I had lived in Hakodate for six years when I was in an elementary school.「私は小学校のとき、6年間函館に住んでいた」
みなさんがモヤっとするところはココです。「じゃあ、どっちなの?」ってところです。
この2つの例文を比べてみればわかると思いますが、完了形にはサインがあります。forです。期間を表すforがあるので、完了形かなと考えれば受験英語の世界では得点できます。
それとwhen以下が過去のある時点を表しています。そこから過去完了だと忖度(そんたく)してください。
受験英語は忖度です。
みなさん、点をとって大学に合格さえすれば良いのです。忖度でも何でもして合格ラインを突破してください。
というのも、今回の過去完了形の例文は、ネイティブは、
I lived in Hakodate for six years when I was in an elementary school.
の方が良いと言うからです。(前の文がダメとは言っていません。あくまで「こちらの方が良い」という表現です)
実は、これは英語学習で非常に重要なことなのですが、「よりシンプルな方が正解」という格言を私は使っています。
これは言語の特性でしょう。日本語でもそうだと思いますが、言語は使われる過程で省略されたり、短縮されたりします。
その方が使い勝手がよく、便利だということでしょう。
気をつけたいのは、先ほどの例文でwhen以下がない場合は、過去完了形にする理由がありません。間違いなく過去形でいいです。
I lived in Hakodate for six years.
forがあるから、必ず完了形にするというわけではありません。
「よりシンプルな方が正解」という部分でも納得できると思います。
過去形の「過去らへん」と過去完了形の関係はわかりましたか。ポイントは、完了のサインを見逃さないことと「忖度」です。