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2022年4月1日金曜日

完了形  (1)概論

 

17ページを開けてください。完了形に進みます。

 

完了形は、ある時点までの動作や状態の継続・経験・完了・結果を表します。

 

この「ある時点」というところがポイントです。

 

この「ある時点」が現在なら現在完了形過去なら過去完了形未来なら未来完了形になるのです。

 

テキスト13ページで過去時制を勉強したときに、「過去らへん」を表す過去時制は、過去のある期間、例えば小学校時代のような一定期間を表しているのだから「これって完了形じゃね?」と思う人も多いという話をしました。

 

例文はこれでした。

 

I lived in Hakodate then.「私はそのとき函館に住んでいた」

 

この「そのとき」を小学校時代と仮定してお話を進めました。

 

小学校の6年間を函館で過ごしたとしましょう。過去完了形でも表すことができます。

 

I had lived in Hakodate for six years when I was in an elementary school.「私は小学校のとき、6年間函館に住んでいた」

 

みなさんがモヤっとするところはココです。「じゃあ、どっちなの?」ってところです。

 

この2つの例文を比べてみればわかると思いますが、完了形にはサインがあります。forです。期間を表すforがあるので、完了形かなと考えれば受験英語の世界では得点できます

 

それとwhen以下が過去のある時点を表しています。そこから過去完了だと忖度(そんたく)してください。

 

受験英語は忖度です

 

みなさん、点をとって大学に合格さえすれば良いのです。忖度でも何でもして合格ラインを突破してください。

 

というのも、今回の過去完了形の例文は、ネイティブは、

 

I lived in Hakodate for six years when I was in an elementary school.

 

の方が良いと言うからです。(前の文がダメとは言っていません。あくまで「こちらの方が良い」という表現です)

 

実は、これは英語学習で非常に重要なことなのですが、「よりシンプルな方が正解」という格言を私は使っています。

 

これは言語の特性でしょう。日本語でもそうだと思いますが、言語は使われる過程で省略されたり、短縮されたりします。

 

その方が使い勝手がよく、便利だということでしょう。

 

気をつけたいのは、先ほどの例文でwhen以下がない場合は、過去完了形にする理由がありません。間違いなく過去形でいいです。

 

I lived in Hakodate for six years.

 

forがあるから、必ず完了形にするというわけではありません。

 

「よりシンプルな方が正解」という部分でも納得できると思います。

 

過去形の「過去らへん」と過去完了形の関係はわかりましたか。ポイントは、完了のサインを見逃さないこと「忖度」です。