もう一つ例文を紹介します。
Your Aunt Abigail brought this for you, Jake.(ジェイク、アビゲイルおばさんがこれをあなたにもってきたよ)
bring(持ってくる)は、基本的にはtoです。なぜならば、あるものをある人に持っていったら、そのものは「到達」するからです。
今回の例文はどうでしょう。アビゲイルおばさんは主人公の亡くなった妻の姉妹ですが、親権を争っている関係で主人公の息子であるジェイクに直接会えません。だからプレゼントを直接渡せなかったのです。
「到達」していないので、forになるのも納得です。
まとめます。
動詞はなんでもいいです。その動作が終わった時点で、文脈から(モノ)が(人)に「到達」するかどうかだけ考えればいいのです。「到達」すればto、「到達」しなければfor、ただそれだけです。ask(inquire)だけofにするのを忘れないでください。
このことがわかっている先生は、第4文型から第3文型への書きかえの問題は出しません。たった一文では、文脈から(モノ)が「到達」しているかどうかを判断することができないからです。
bringひとつとっても、「到達」する場合と「到達」しない場合があるのです。