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2021年6月11日金曜日

英語で平均点を突破したい高校生へ(17)

前回の英語で平均点を突破したい高校生へ(16)では、なんとなく解く英文法から、自信を持って答える英文法へ進化させることが平均点突破のカギだというお話をしました。


そのためにも、なぜそれが正解なのかを一つ一つ理由付けをして、人にそれが説明できるレベルまで引き上げる必要があります。


よく「人に教えることができれば、それは理解したことと同じ」という表現を聞いたことがあると思います。


まさにそれです。


言葉にして明確に説明できないものは、なんとなく漠然とわかっているだけで、真の理解とは言えないでしょう。


人に自信を持って教えられる、説明できるレベルになって初めて「理解した」と言えるし、テストでも自信を持って解答できるのではないでしょうか。


そのレベルに到達すれば、必ず平均点突破を果たし、さらにその上に行きます。


「そんな簡単じゃない」と言いたい気持ちはわかります。私も20年以上指導していますから。


それでも、大丈夫だと断言します。


なぜなら、そのレベルに到達するまでやめないからです。


理解するまで、説明して、問題練習をこなして、確認テストをします。


それでも理解できないケースももちろんあります。その場合には何が原因か考えます。


このケースの原因は、たいてい準備不足です。


高校レベルの勉強するレベルに到達していないということです。


その場合は、中学レベルの勉強を全力で行います。「急がば回れ」です。


基礎がしっかりしていないと、その上にいくら積んでも崩れてしまって、高く積み上げることはできません。


私のオリジナル英文法参考書は、比較的短くやさしめの例文を使ってはいますが、それでも中学レベルの勉強ができていないと厳しいです。


英語で平均点突破できない高校生は、主に2通りに分けられます。


「高校から英語が苦手な高校生」「中学から英語が苦手な高校生」です。


前者の「高校から英語が苦手な高校生」のお話は次回に回します。


後者の「中学から英語が苦手な高校生」は、高校英語の勉強、もっと言うと大学入試の英語を学ぶ準備ができていません。


そのような生徒には、中学レベルの勉強までさかのぼって指導します。


中学英語の中でも、つまづきやすいポイントがいくつかあります。どこでつまづいたのかを慎重に見極めながら指導していきます。


今年から教科書が変わり、今まで高校で学習していたいくつかの分野が中学の学習範囲になりました。


中学英語の負担が増えたと言えます。


ただでさえ、中学英語でつまづく生徒も多いのに、更に負担が増えたことで状況は悪化しています。


英語が得意な生徒にしても、今まで高校で学習していた分野の一部しか中学の学習範囲になっていないので、あまりプラスだとは思えません。


中学生は、体系的に英文法を学ぶと飛躍的に英語力が伸びるケースがあります。


というのも、読解をメインとする教科書中心に勉強を進めていて、意外と英文法を体系的に学ぶ機会がないからです。


そこで、ある文法分野の一部だけしか学ばないようなことがあれば、あまり意味がないことは明白です。


中学で少しだけ慣れさせて、高校で本格的に勉強させるという意図かもしれませんが、高校の先生の中には「中学で学んだろ」と言って指導しないこともあります。


今の高校生も大学入試に向けて大変なのですが、中学生も大変なのです。


次回は、「高校から英語が苦手な高校生」のお話です。